Profile of ぐにょぐにょ。ぶっふん。

 

昔、ぐにょぐにょとは

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想像してみてほしい。
東京の井の頭公園。そこには、井の頭自然動物園という動物園がある。
本園と別園に分かれており、君は、その別園にある水族館に足を踏み入れる。
そこにあるのは、淡水魚などの淡水に住む生物たちである。
ふと、一つの展示水槽に、蛙が二匹いる。
おそらくは、その蛙二匹には、何らかの学術名と和名がつけられている。
そんなこととは関係なく、君は思う。
「食べちゃいたいぐらいかわいい」

つまりだ、蛙は、高級フランス料理にもなる食材だと知っていたのならば、
食べ物に対してかわいいと形容することは、ある種の残酷さを持ってこことに刻まれるだろう。

しかし、もし君が、蛙は日本文化においては食用でないという先入観から、かわいいものを食べると
いう表現がリアリティをもち、両生類たらんとする蛙を食べるにことに引っかかりを覚えたならば、
やはりある種の残酷さを持って心に刻まれる。

またしても、しかしなのであるが、そんな君の心とは関係なく、蛙はケロケロとしている。
それは、この水槽は、この動物園を管理する人たちによって、管理されると同時に保護されており、
この水槽のガラスを打ち破るという狂気を持ってでしか、この蛙にとって、君のその思考は意味をあ
たえることはできない。

つまり、それが、「ぐにょぐにょ」なのである。

未来

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想像してみてほしい。
君は、街を歩いている。とても良い天気である。
なぜか、街は色彩を失って白黒だったりもする。
でも、人は、白黒の世界を、別に気にすることもなく歩き続けている。

しかし、君だけは、この世界が色彩を失ったことに気がついてしまう。

さて、君は、次の瞬間に何をすべきか。

皆が、色彩を失った世界であったとしても、別に困った様子もなく、そして、自分自身もまた困って
いないのならば、その白黒の世界を我が世界として受け入れることなのか。

もしくは、色彩が持つ魅力が失われた世界に価値を見いだせずに、この世界が白黒である、そして、以
前はこの世界は、色彩に満ちあふれていたことを狂人のように、叫び、周りの人々に伝え、そして、色
彩を取り戻そうとするのか。

むろん、そのどちらの行為も答えではないし、意味もない。

それが、「ぶっふん」なのである。

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